そしてこのアルバムタイトルとなる“Quijote de los sueños”が引き続いていきます。曲はファンダンゴス・デ・ウエルバでパコ・トロンホに捧げるものです。歌詞は Juan Cobos Wilkins、音楽はArcángel で、その楽器編成は非常にシンプル ( Cortés と Méndez のギター、Agustín Diassera によるパーカッション)で、その後の “Alas y olas”は Cobos Wilkins の歌詞とArcángel (この二人の作曲家はこのアルバムの大部分に登場します。) の音楽担当で仕上がったアレグリアスです。繊細なセンスで新しい雰囲気を存分に醸し出していますが、あくまでルーツは失っていません。 |
Arcángel の最新作 “Quijote de los sueños” が10月11日にリリース
来たる10月11日、アーティスト Arcangel の4作目のアルバムがリリースされます。「作品はあらゆる方面にオープンに開かれ、バラエティに富んだもので、詞のクゥオリティも非常に高いものに仕上がっています。結果として何か新しいコンセプト:“ピュア”さや“革新”といったものを作品を通じて表現できると思っています。フレッシュな雰囲気でフラメンコにおけるメロディを探求していきます」。 Arcangel は自身の最新作“Quijote de los sueños”をこのように解説します。アーティスト自身も現代フラメンコにおいて最高の制作者、革新者、演奏者の一人として評価されています。そのスタイルは伝統に深いルーツを持ちながら、精神は完全に現代のものです。「作品の基本となる構造の変更修整は常にその“原点”から来るものでなくてはなりません」とアーティストは言い、「この40年間でフラメンコはあまりにも大きなチェンジを強いられました。あらゆるスペクタクルは他のジャンルのミュージカルショーと競合しなくてはなりませんでした。時にはわたしたちフラメンコ家にとって好ましくない要素でもあまんじて採り入れ、人々は徐々にスタイルを受け入れていきました。現在、“ブーム”を背景にフラメンコはルーツからの脱却、発展が望まれています。 アルバム“Quijote de los sueños”のオープニングテーマとなる“ Pa' qué tanto discutir”を聴くと、その歌詞はプレシシズムの大きなタンゴで Arcángel と Dorantes、José Luis Ortiz Nuevo の歌詞、Dorantes によるアレンジで大きく深い意味を持ちます。Daniel Méndez と Miguel Ángel Cortés らによるギターはこのアルバム全てに登場します。Arcangel は現代音楽とジャズ調のピアノがKeith Jarrett のエコーとミックスする絶妙なリズミカルバランスで、この“移行期”に非常に大きくエレガントな作品を創り上げました。しかし決してフラメンコのエッセンスを失うことはありません。 |