Dance Magazineより出版されている日本のフラメンコに関するarticleで、ダンサーMayumi Kagitaさんは「日本伝統の歌舞伎のストーリーラインとフラメンコの歌詞は愛、生と死など互いに共通するテーマを持っています。しかし一方で、フラメンコはより直接的なイモーション(感情)を伝えるのに対し、日本の伝統文化はその特徴でもあるように控えめで慎ましい側面を持っています」と言っています。
実際のところフラメンコと歌舞伎で類似性を見つけるのは幾分困難なことです。それはこれらが全く異なる文化・慣習地域からのものであり、また、「愛」や「生と死」といった多くの国々のパフォーミングアートで題材となる、テーマの類似性は別としてそれらの持つフォームは完全に異なるものだからです。
個人的には、今回初めて歌舞伎を見ていてフラメンコを思わせるなと感じた部分は、その繊細で表現力溢れる腕と手の動き、そして際立って劇的な姿勢とからだ全体の動きです。そしてフラメンコが代々一族の中で伝えられていくのと同じ様に、歌舞伎もまたファミリービジネスだということです。歌や踊、劇の技術は家族の中で代々伝えられていくのです。
これら両芸術は、互いに共通して持っているもの以上に異なって持っているもののほうが圧倒的に多く、比較すること自体あまり意味のないことかもしれません。
ただ、わたしが言いたいことは日本を訪れるスペイン人が歌舞伎を観に行くべきであるのと同様に、スペインを訪れる日本人観光客にも是非、スペインのオーセンティックなフラメンコを観に行ってほしいと思います!!
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