アバニコはバリージャスと布地部分で構成され、コットンの布地が木材に張り付けられています。木材はラッカー塗りされていたり、磨きこみがされていたりとモデルによって様々です。
サイズ:62×34cm
アバニコは一つのエッセンシャルなアクセサリーであることに加え、女性が自由に意見を主張できなかった時代には、コミュニケーション手段の道具として、その役割を果たしていました。
19世紀、プエルトリコの若い女性たちがダンスに出かける時、彼女たちはいつ何時も“チャペロナ”と呼ばれる彼女達の母親、もしくは他の大人の女性達と一緒でその立ち振る舞いを見張られていました。こういった大人の女性たちは常に隙なく若い女性たちの監視に熱心だったのです。そこで若い女性たちは大人に気づかれることなく若い男性と意思疎通をはかる手段を思いつきました。彼女たちは、彼女たちの持つアバニコ(扇子)を本来の用途と全く違った使い方をすることで、メッセージを送ることを思いついたのでした。
☆以下に代表的であったいくつかの合図をご紹介いたします。
-アバニコを胸の心の辺りに持っていく:あなたはわたしの心を射止めました
-閉じたアバニコを右目に持っていく:わたしは今度いつあなたに会えますか?
-示されたスティックの本数:××時ならOKです
-閉じたアバニコで威嚇するような動きをする:そんなに軽率、不謹慎にならないでください!
-半分程開いたアバニコを唇に持っていく:わたしにキスをしてもいいですよ
-開いたアバニコを指を組んだ手で持つしぐさ:私を許してください
-開いたアバニコで左の耳を覆う:わたしたちの秘密を暴露しないでくださいね
-開いたアバニコで両目を覆い隠す:あなたを愛しています
-開いたアバニコをゆっくりと閉じる:わたしはなたと結婚することを約束します
-目線の前でアバニコで線を引く:ごめんなさい
-指でアバニコの先端部分に触れる:あなたと話がしたいです
-アバニコを何度か閉じたり開いたりする:あなたは非情な人です
-アバニコを落とす:わたしたちはお友達になるでしょう
-アバニコでゆっくりと扇ぐ:わたしは結婚しています
-アバニコで素早く扇ぐ:わたしは婚約中です
-アバニコの取っ手を唇につける:わたしにキスしてください
-大きくアバニコを広げる:わたしを待ってください
-アバニコを頭の後ろに持っていく:わたしを忘れないでくださいね
-指を開いた状態でアバニコを頭の後ろに持っていく:さようなら
-アバニコを右手で顔の前に持っていく:わたしについて来て下さい
-アバニコを左手で顔の前に持っていく:わたしはあなたとお知り合いになりたいです
-アバニコで左の耳をふさぐ:わたしはあなたと別れたいです
-アバニコで額の前で線を引く:あなたは変わりましたね
-左手でアバニコをクルクルと回す:わたしたちは見られています
-右手でアバニコをクルクルと回す:わたしは他に好きな人がいます
-開いたアバニコを左手で手繰るようにする:こっちに来てわたしとお話しましょう
-手の辺りにアバニコで一線引く:あなたが嫌いよ!
-頬のあたりにアバニコを触れさせる:あなたが好きです!
-閉じたアバニコを示すようにさし出す:あなたはわたしが好きですか?
-アバニコを右の頬に優しくのせる:はい
-アバニコを左の頬に優しくのせる:いいえ